THE VOICE|special interview:「映画にかける思い」映画業界に関わる著名人の方々に、さまざまな角度やテーマで映画にまつわるお話をしていただきます。/VOICE11 秋元才加(女優)

今までの秋元才加以外の表情を見せたい。今回の映画はインパクトありますよ(笑)

「映画『奴隷区 僕と23人の奴隷』は、2014年6月28日(土)より、全国ロードショー!」

―AKB48卒業後の初映画だったそうですね。壮絶シーンもありましたが、いかがでしたか?

バトル系のシーンは大変だったので、撮影現場では余計なことを考えず、とにかく集中していましたね。作品を観た人の間では秋元才加が他人を罵倒する、タバコを吸う、床を舐めるシーンが話題になっているみたいですが(笑)、むさぼり食べるシーンをとっても、人間の弱さや汚さが出ていると思うので、そういうシーンでは特に演技に集中しました。ラストには弟を想う女性の母性みたいな要素が出ればいいなって、自分では思っていました。

―その床舐めのシーンがニュースで話題になりましたが、あれは実際にやっていますか?

やっていますが、あれはわたしの中では話題にされるほど、重要なシーンじゃないです(笑)。ニュースですごく採り上げられている様子を見た時、記事にしていただけるのであれば、いくらでも床を舐めるって思いはしましたが(笑)。むしろ共演の本郷奏多君とじゃれあっているシーンとか、最後のバトルで人を罵倒するシーンのほうが、実は大変で重要。相手があってのお芝居ですが、そういうシチュエーションが日常的にはないので、難しかったですね。だから、相手がヘコむくらい言ってやろうという意気込みで撮影に入りましたね。

―また、三谷幸喜氏との舞台も注目を集めましたが、今後は女優業を中心に活動しますか?

そうですね。でも、女優業の評価については、まだ自分で自分のことがまだよくわかっていないので、自分で思っているだけの段階だと思います。ただ、今後はAKB48時代の秋元才加以外の表情を見せていく機会を増やしていかなければと思っているので、まずはインパクトがある今回の映画を観てください。この次にはまったく異なる作品も控えているので、各々公開されれば女優としての比較材料が生まれるので自分でも楽しみにしています。

イオンシネマ一周年すごいですね! 映画館って、発見の場所ですよね

―さて、日本一のスクリーン数を誇るイオンシネマが誕生して、おかげさまで一周年を迎えました。普段、お忙しいとは思いますが、シネコンなどで映画を観る機会はありますか?

「秋元才加(女優)」

すごいですね! わたし自身、映画館へは行くほうだと思います。映画館で映画を観ると、家とは違うドキドキ感があるので、わざわざ足を運んででも行きたい場所。自分も観に行く時にはワクワクしたいし、往復の移動時間を考慮すると2時間、3時間、手間がかからないわけじゃないけれど、その空間は他にないですよね。映画は観る人に影響を与えるとも思うし、それとお酒を飲みながら映画を観るって、最高に幸せです(笑)。それと、レイトショーで観ることも好き。映画館で映画を観ることには、いろいろな楽しみ方があると思うので。もっと映画館が自分の居場所ですって言えるほど、行かないとなって思います。

―どういうジャンル、また、どういうシチュエーションで映画を観ることが多いでしょう?

観た映画の感想が衝突すると嫌なので、一人で行くことが多いですかね(笑)。でも今後は、違う意見も耳にしないといけないと思うので、そこは課題ですね(笑)。観るジャンルは決まっていなくて、去年で言うと『風立ちぬ』(13)や、『地獄でなぜ悪い』(13)を観に行って、全部楽しかったです。忙しくしていると、どうしてもDVDで観がちですが、やっぱり映画は映画館で観ないとダメですよね。『地獄でなぜ悪い』(13)で星野源さんのことを知って、発見も多い。今後は自分も、何だこの人? って、観る人が気になっちゃう人になりたい。

―確かに、映画を観て実力ある俳優さんなどを自力で発見した時の興奮ってありますよね。

映画館は、発見の場所ですよね。もちろん、ぼんやりと観ることも映画の醍醐味で、元AKB48の秋元才加が出ているみたいだって、なんとなく気づいてもらうだけでもうれしいけれど、何だこの人? って、気になってもらいたいです。その映画を観終わった後に、気になってわたしのことを調べてもらいたい。それは本当にうれしいですね。目標でもありますね。

“ヘルシーなメニューなどが劇場内にもっとあると、女性には優しいかなって思います

「秋元才加(女優)」

―最近のシネコンは女性が観やすい環境が整っていますが、何かリクエストありますか?

映画館が寒いとブランケットを貸していただけますが、あれはすごく優しいですよね。メニューではコーラとかポップコーンとか、いかにもって感じの食べ物は映画館の雰囲気は出ますが、女性にヘルシーなメニューがもっとあるとうれしいかなって思います。それと、最近は女性だけの上映回がありますよね。その週の何時だけが女性専用の回とか、そういうサービスはうれしい。でも、そういうことを言うと、男性も優待されたいですよねえ(笑)。

―なるほど、相手の立場へと立ってみると、意外と見えなかった景色が見えてくるという。

シネコンはライブ中継みたいなこともしていて、映画だけじゃないジャンルに幅が広がっていて、気楽に行ける雰囲気になってもいるのでビックリしました。だから、そういう情報を、もっと気軽に知りたいです。以前映画館でAKB48のライブ中継を実施したことがありますが、わたし自身は映画館にいて観ていたわけじゃないので、その時にどうなっているか状況を知りたいと思いました。受け手の環境を知ることって、いいことだと思うので。

―最後になりますが、映画を待っているファンの皆さんへ一言メッセージをお願いします。

この映画、本当に夏休みにピッタリなんですよ(笑)。わたしは、皆でワイワイ観る映画がよくて、シリアスすぎると意見がわれちゃうけれど、この映画は共有できると思います!
難しいことを語ってはいないので、友達や家族と一緒に観て感想を言い合ってほしいです。

Profile

【VOICE11】秋元才加(女優)/1988年生まれ。千葉県出身。2013年8月、AKB48を卒業後、本作をはじめ、三谷幸喜作・演出の舞台「国民の映画」(東京公演:2月8日~3月9日、大阪公演:3月13日~16日、愛知公演:3月21日~23日、福岡公演:4月4日~6日)や、主演映画『マンゴーと赤い車椅子』(14年秋公開)など、女優として幅を広げている。これまでの映画出演としては、『伝染歌』(07)、『聖⽩百合騎士団』(09・主演)、『ウルトラマンサーガ』(12)などがある。
© 2013映画『奴隷区 / 僕と23人の奴隷』製作委員会・取材・構成・撮影/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)

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