THE VOICE|special interview:「映画にかける思い」映画業界に関わる著名人の方々に、さまざまな角度やテーマで映画にまつわるお話をしていただきます。/VOICE22 宣伝マン 大西 孝国

劇場でのPRバトル 自分たちの手でできることもあることを知りました

― イオンエンターテイメント2周年記念企画として開催した、<洋画VS邦画 夏のシネマバトルキャンペーン>「第1回 イオンシネマグランプリ」では見事、MVPを獲得されました。映画宣伝マンによるプレゼン対決は数ある競合作品との戦いでしたが、ズバリ勝因は?

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』

ありがとうございます。もともと『ターミネーター:新起動/ジェニシス』というタイトルにかけた“ジェニシス”カットという、劇中のシュワルツェネッガー演じるT-800風のリーゼントにするという宣伝企画がありまして、そのカットモデルを僕がしたんですね。その髪型でシネマバトルに登壇し、予告編を流している間に髪を真っ白に染めて未来のT-800に変身するという企画でした。高く評価していただけて、うれしいですね。『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のほうでは、琉球トム・クルーズさんのために作った衣装を着て出ました。ヘアメイクなど知り合いの方たちの協力も得ながら、なんとかプレゼンができた感じですね。

― 確かに、両作品とも宣伝活動に転化できる“ネタ”が豊富なシリーズではありますよね。

そうですね。遊び心がありますよね。ヒントが多いので、表現がしやすい。映画的なアイデアが豊富なので、作品自身に救われた感じはありますね。それこそプレゼンバトルに使う武器が多かった。僕は映画業界の経験が浅いのですが、劇場のイオンシネマさん主動の企画はめずらしくて楽しかったです。僕たちも手探りでしたが、楽しみながらプレゼンしましたね。

― 映画を上映する場であるシネコンに直接来場して、映画のPRをしてみていかがでした?

「ミュータント・タートルズ」や「スポンジ・ボブ」の宣伝の際に、キャラクターを連れて劇場でお客さんとのグリーティングをさせていただいたときに、洋画でもこういうことが劇場でできるんだって、改めて思いました。通常タレントさんを呼んでイベントをやったり、海外の出演者の方が来日してジャパン・プレミアなどをすることがありますが、自分たちの手でできることもアイデア次第ではあることに気付いた。自分たちが前に出ることは普段少ないので、新しい可能性と僕たち自身が試されている感じがしましたね。

本当にトムが機体につかまっています。ここまで体を張るスターは、ほかにいない

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』

― トム・クルーズ主演最新作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』ですが、トム本人が軍用機につかまっているノースタントのアクションが話題になっています。

アクションがとにかくすごいですね。ビジュアルでも使わせていただている軍用機のシーンですが、本当にトム本人が機体につかまっています。CG全盛で何でもできる時代に、あえて自分でやっていることがすごいですよね。時速400キロ、高度1500メートルで、スタントなしで撮影する――CGでは表現できない、本物にしか出せない迫力があります。

― ただつかまっているだけじゃなく、セリフやお芝居もあって、すごいリアリティーです。

いろいろ調べるとトムが乗るにあたって、鳥や飛行場のゴミの問題があったそうです。小さくても当たれば、取り返しがつかないことになる。撮影のために眼球全体を守る特製のコンタクトレンズを開発したそうです。それだけの細心の注意を払って挑戦して、しかも1回だけじゃなくて8回も! ここまで体を張るスターは、ほかにいないですよ(笑)。

大西 孝国

― また、カーチェイスやバイクチェイス、長時間の潜水アクションもトム自身だそうです。

そうですね。この軍用機のほかにカーチェイス、バイクチェイスのアクションも自分でやっていて、潜水のシーンも見逃せないですね。専属のトレーナーについて6分半も息を止めて撮影をしたそうで、もはや何かの選手ですよね(笑)。前作のブルジュ・ハリファもそうですが、本当に迫力の映像になっていると思うので、期待してください。

洋画豊作の夏 ターミネーターとミッションで夏の映画界をリードします(笑)!

大西 孝国

― ところで、仕事柄、劇場には行かれると思いますが、「イオンシネマ」には行かれますか?

東京の板橋区出身なので、イオンシネマ板橋には高校時代からお世話になっていまして、当時はまだワーナー・マイカル・シネマズでした。いまでも一番近い映画館ですので、おじゃましています。いつもポップコーンをバター多めで買って(笑)。高校時代と変わらないスタイルで、新作映画を観させていただいています。

― 今年は洋画が豊作の一年で、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』も大ヒットが確実視されていますね。洋画ファンは、うれしいラインナップに興奮しています。

特に『ターミネーター:新起動/ジェニシス』と『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』は、日本人にとってなじみが深い2大作品で、シリーズが今まで数えきれない回数テレビで放送されていて、ファンも多いですよね。一つの夏でたくさんの大作を楽しめることは、うれしい歓びですよね。本当にめずらしい一年で、例年にない夏休みになったと思いますね(笑)。

― 現在「イオンシネマ」では8月末まで、<洋画VS邦画 夏のシネマバトルキャンペーン>を展開中ですが、この応募状況を見ていると洋画が勢いを取り戻している感があります。

洋画のほうがおしていますよね(笑)。これだけのビッグタイトルがそろい踏みする年も、なかなかないですからね。特に夏の映画界は、邦画がかすむほど洋画が盛り上がっているなと、個人的には思います。特に弊社の『ターミネーター:新起動/ジェニシス』と『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(笑)。この2作品が夏映画の2強として、夏映画を引っ張っていってほしいと思います! 面白いので絶対に損はさせません!

Profile


							大西 孝国 パラマウント ピクチャーズ ジャパン マーケティング部 コーディネーター1985年8月12日、奈良県出身。慶応義塾大学経済学部卒業後、日本映画学校にて映画制作を学ぶ。卒業後はTV-CM制作会社に勤務し、2014年にパラマウント ピクチャーズ ジャパンに入社。以降「ミュータント・タートルズ」、「ターミネーター:新起動/ジェニシス」、「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」等の宣伝業務を担当。
取材・構成・撮影/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)

ミッション:インポッシブル/ローグネイション 映画コメンテーター有村昆さんの一口コメント

有村 昆

53歳トム・クルーズの挑戦は続く

世界のスーパースターといえば、トム・クルーズの名前がふさわしい。そんな20年にわたってスターの座を守り続けてきたトムが、改めてスターであり続けることとは一体なんなのか?を見せつけられた気がします。前作では828メートルのドバイのブルジュハリファでのビルのアクション。しかし本作はそれをはるかに超える、1500メートルでの軍用機のドアに張り付いてのアクション。目にゴミが入ると失明の恐れがあるので特殊なコンタクトレンズを装着して生身のアクションに挑んでいます。しかも8回もテイクを繰り返したというから驚きです。もし次作があったら次は大気圏外に行くしかないですね。笑

イベント&サービス案内トップに戻る


  • 前のページに戻る
  • ページの先頭に戻る