THE VOICE|special interview:「映画にかける思い」映画業界に関わる著名人の方々に、さまざまな角度やテーマで映画にまつわるお話をしていただきます。/VOICE38 声優 浪川大輔

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“未熟なり、五ェ門”から達人になるまで、どう成長していくかがポイント

LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門

―今回、石川五ェ門をフィーチャーする作品でしたが、どういう意気込みで臨みましたか?

今回は若い時代の石川五ェ門役ということで、多少なりとも自分らしい石川五ェ門を出せるかなと思ってアフレコに臨みました。このシリーズではルパンの素晴しい世界をより多くの人たちに知ってほしいと強く思っています。先生の生まれ故郷で毎年フェスを開催していて参加させていただいてもいますが、ルパンの素晴しい世界を発信していこうというような想いでいつも参加しています。

―そもそも当初、石川五ェ門をご自身が演じることになった時は、どういう思いでしたか?

先代の方がいらっしゃいましたので、プレッシャーは正直ありました。これだけ人気のあるキャラクターなので、皆さんの中にイメージもあるでしょうし、そこを崩さずにオリジナリティーを出すことは、いまだに思っていることです。今回のように五ェ門をクローズアップした作品に参加して、ようやく五ェ門を演じていいのかなって思えるようになったところです。

―今回の作品を拝見して、我々が抱いている石川五ェ門に繋げていく心遣いを感じました。

それはうれしいですね。その点は監督やプロデューサーも気にしていたことで、若い五ェ門を意識しながらも、今回は彼の成長物語でもあるわけです。描く時間は短くても五ェ門も中では大きく成長している物語でもあるので、今の五ェ門になるまでを意識しました。“未熟なり、五ェ門”から達人になるまで、どう成長していくかがポイント。もともと変化が少ないキャラクターではありますが、その過程を表現しようと思ったことは確かです。

映画館は映画に集中できる。特別な空間があると思うので、僕は好きです

LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門

―さて、映画館で映画を観る際、自分だけの楽しみ方、こだわりの鑑賞法などありますか?

子どもの頃、それこそ思春期の頃はよく通っていました。最近は仕事もあって、なかなか行く機会も減りましたが、映画は映画館で観る娯楽に特化していると思うので、その世界に入ることに集中しやすいですよね。家にいると宅配便やメールなどが少し気になるけれど(笑)、映画館は映画に集中できる。映画館でしかできない特別な空間があると思うので、僕は好きです。

―また、映画館で初めて観た映画や、強烈に記憶や印象に残っている作品は何でしょうか?

ホラー映画は苦手なのですが、ジャンルを問わず観ていて、これを言うと「王道」って顔をされますが、『アルマゲドン』(98)がすごく好きなんです。自己犠牲の話みたいなものにすごく惹かれるので、いまだに好きな映画のトップ3に入りますよ。『タイタニック』(97)は3回観に行きました。

―たとえばいまはまだない、今後のシネコンに期待する新しいサービスなどありますか?

いまオランダにあるようですが、VRみたいな視覚システムとかいいですね。今回の五ェ門こそスピーディーに動きがある作品なので、その世界に入ってみたいです。僕が映画館が好きな理由が、その世界に入れるからなんです。もっと入り込めるようなシステムだったら、見せ方ができたら、多少高くてもアトラクション的に楽しめるのであればいいですよね。VRがもっと手軽になれば、もっと楽しめそうです。

―それこそ今回の作品のように全世代に向けた作品はシネコンで大勢で楽しみたいですね。

そうですね。テーマが普遍的だと思うので、往年のファンはもちろん、初めての方でもわかりやすいとは思います。男の子があこがれるシンプルな部分は、誰が観ても楽しめます。それと五ェ門は飛行機やロボットに乗るわけじゃないですが、スピード感がある。生身の体でスピード感を表現していて、ゆっくりな部分の静と動をわかりやすく描写しています。成長も見ものですが、今回特に斬りまくります(笑)。これはスッキリすると思いますよ(笑)。

五ェ門は調和よりも、自分のこだわりを貫こうとする人だと思う

忽那汐里

―今回の五ェ門ですが、どういう人物像――人間性や性格を想定した上で演じましたか?

自分もB型なのですが、五ェ門もB型だと思う(笑)。皆さんの抱いているような一般的なイメージの場合、B型はチャラチャラしていて、適当なイメージがあると思いますが、B型はほかはどうでもよくても、こだわるところは絶対に譲りたくないタイプなんです。

―その五ェ門の基本となる特徴的な人間性に今回の映画ではフォーカスを当てていますね。

まさしく今回の映画がそうで、彼にとってここだけは譲れないというところを、シンプルに描いていると思います。僕にもそういうところがあるからわかりますが、一見シンプルだけれど、時に面倒臭い男なのかなあと(笑)。それはもちろんいい意味で、こだわり抜くというか、あきらめない限りゼロではないですよね。五ェ門は、あきらめないB型というイメージ。僕はあきらめのまあまあ早いB型。僕は“和”を大切にしたいタイプですので(笑)。

―ただ、その実に頑なな、簡単には譲らないという感じが五ェ門の魅力ではありますよね。

こだわると、周囲に影響がありますからね。でも五ェ門は調和よりも、自分のこだわりを貫こうとする人だと思う。そういう意味では男らしくて、たくましい存在。きゃしゃですが、僕にはない部分も多いので、あこがれもします。

Profile

浪川大輔 声優 1976年生まれ、東京都出身。子役としての活動を経て、声優としてもデビュー。洋画の吹き替えとして『スター・ウォーズ』シリーズのアナキン・スカイウォーカー役や、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのフロド・バキンズ役など多数の作品に参加したほか、日本のアニメーションでは「君に届け」の風早翔太役や「ルパン三世」の石川五エ門役など、映画監督や歌手としても単独ライブを行うなど、ノンジャンルなフィールドで現在活躍中。
取材・構成・撮影/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)
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