THE VOICE|俳優 ヘイリー・アトウェル

SPECIAL INTERVIEW

映画にかける思い

映画業界に関わる著名人の方々に、様々な角度やテーマで映画にまつわるお話をまとめました。

ヘイリー・アトウェル俳優

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』

ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング

―『ミッション:インポッシブル』は前作からの出演ですが、世界的な大人気シリーズに参加された感想はいかがですか?

グレースは新キャラクターだったので、オーディエンスが彼女を観た時に受け入れてくれるかどうかなど、責任感は感じていました。ただ、トムとマッカリー監督は、いろいろとこのジャンルのことをよく分かっていますよね。彼らは観客が何を望んでいるかということを分かっているんです。

それは、グレースがどのようにシリーズの中に入ってくるのか、新しさをどう持ち込むのか、また主人公のイーサンとの関係がどういうものになるのか、感情的なものになるのか、完全にこのシリーズをよく知ってるふたりに任せれば上手くいくって、わたしは信頼していました。

ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング

―演じられたグレースは、どのようなキャラクターだと理解しましたか?

今作では、グレースはイーサンのチームの一員ではあるのですが、そこに属するということは、大切な仲間を失うという恐れを抱えることにもなるんです。自身の目的のためではなく、より大きな大義のためにお互いを必要としあい、やらなくてはいけないことしよう、という想いを持っているんです。

今までの彼女はかなり自分勝手で、自分のために全部やっていたわけなのですが、今度は道徳感や倫理観というものも生まれ、仲間のためを思ったり、自己犠牲の精神なども生まれてくる、そういうキャラクターです。

ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング

―映画への思いについてうかがいます。仕事のキャリアは約20年になるかと思いますが、その間、今回のグレース役や『キャプテン・アメリカ』シリーズのペギー・カーターなどの人気キャラクターを演じられ、ファンと共に生きていらっしゃいます。そういう俳優という仕事について、どう思っていらっしゃいますか?

わたしが俳優を目指したきっかけは、小さい時にお芝居を観に行ったり、映画を観たりした時のセリフや影響力にとてもあこがれたんです。そこにとても敬意を持ちましたし、そういうスキルを自分も身につけたいと思ったんです。でも、映画業界は、コントロールできない要素がすごくあるわけですよね。

ファンベースがあり、わたしのことを好きになってくれるということは、コントロールがまったくできないものなんです。でも、ベギー・カーターのおかげでいろいろなマーベルの作品に出られて、そこにはファンのサポートがあるからこそ出来上がるんです。とても感謝しています。

ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング

つい最近ですが、ウエストエンドでシェイクスピアの『空騒ぎ』にトム・ヒドルストンと一緒に出たんです。彼もMCU作品に出ていますが、毎晩2000人のお客さんが劇場に入りました。400年も経ったシェイクスピアのお芝居を ペギーやグレースの若いファンの方たちが観に来てくれたんです。それこそシェイクスピアを初めて観るような世代の方たちが、劇場をいっぱいにしてくれて、すごく気に入ってくれたんです。

そしてシェイクスピアですから、ある意味で言葉は古いのですが、でも分かるんです。伝わるんです。なので彼らのサポートにはとても感謝しましたし、わたしは今大好きなことを今やれているので、ものすごく幸運で恵まれているとも思うんです。

ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング

トムが、「映画って僕の仕事じゃないんだ。僕自身なんだ」ってよく言うんですけが、わたしにとっての俳優という仕事も、ストーリーを語れるという本当に大好きなことをやれていると思っています。そういう世界の一部になれているということに感謝しています。

PROFILEプロフィール

ヘイリー・アトウェル

ヘイリー・
アトウェル
俳優
 >> (グレース役)

ヘイリー・
アトウェル
俳優
 >> (グレース役)

BIOGRAPHY

1982年生まれ、イギリス ロンドン出身。2005年に舞台デビュー。2011年、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』のヒロイン、ペギー・カーター役で世界的に知られるようになり、以降MCUを含め、多数の作品に出演。『ミッション:インポッシブル』シリーズでは、前作『デッドレコニング』に続いてグレース役を続投する。

取材・構成/鴇田 崇

VOICE ARCHIVEボイスアーカイブ

イベント&サービス案内トップに戻る

  • 前のページに戻る
  • ページの先頭に戻る