
映画業界に関わる著名人の方々に、様々な角度やテーマで映画にまつわるお話をまとめました。
8月29日(金)の初日より2日間にわたって舞台挨拶を行い、都内各劇場を駆け巡ったジャッキー・チェン。その2日目となる8月30日(土)の夜、記念すべき11回目、そして最後となる舞台挨拶を迎え、ハリウッド映画俳優として日本最多記録を樹立する偉業を成し遂げました。熱狂の拍手と歓声に包まれるなか、ジャッキーが満面の笑顔で会場に登場!
ジャッキーは、「みなさん、古き友人です! 忙しく世界中を回ってきたけれど、昨日ようやく日本に来られました。今日、ここにいることが一番嬉しいです!」と語り、「(舞台挨拶)11回は大変だったけれど、みなさんと話せることが嬉しいです。もう1回やっても大丈夫!」と元気な姿であいさつしてくれました。
2010年公開のリメイク版『ベスト・キッド』ついての話題になり、「オリジナル版の『ベスト・キッド』(84)を映画館に観に行った当時、どうして自分にオファーが来なかったのかと思いました(笑)。そしてある時、ウィル・スミスさんから電話があって、リメイクでマスター役を頼まれました」と、ミスター・ハン役の経緯について説明。
そして「大ヒットを受けて続編の話も出たのですが、脚本のやり取りに10年かかってしまいました」と今作への道のりを述懐。その後、子役のベン・ウォンと出会い、4か月間ノンストップでトレーニングを行ったことを明かしたえで、「彼に“努力は必ず将来の自分を助ける”と伝えました。私は今年でこの映画の世界に入って64年になりますが、全世界のファンのみなさんのおかげでここまで来られました。本当にありがとうございます!」と深い感謝を述べ、会場から割れんばかりの拍手が起こりました。前作から15年を経て、ジャッキーは最新作で再び“新たなベスト・キッドを導く師”ミスター・ハン役を熱演しています。
公式SNSからの質問コーナーでは、自身の“レジェンド的存在”について「チャップリン、黒澤明監督、スタローンやデ・ニーロなどたくさんいます」と回答したジャッキー。「アクションが受け入れられず諦めかけた時、『ロッキー』に励まされたこともあります」と映画からの影響を語っていました。また自身の映画作りについて問われると、「残虐描写や下品な表現は入れないんです。世界中の子供たちが観られる作品にしたいから。僕の作品には愛、平和、団結、環境保護も込めています」と信念を明かしました。さらに、今までの舞台挨拶で歌を歌ったことにも触れ、ジャッキー自ら歌う日本語の曲「TOKYO SATURDAY NIGHT」を生披露する一幕も!
「けっこう歌、上手でしょ?」とのジャッキーの問いかけに会場からは大きな拍手が巻き起こりました!
そして舞台挨拶11回という記録を達成したジャッキーは、さらにもう1つの記録に挑戦することに!
それは昭和55年『バトルクリーク・ブロー』での来日時に日比谷で手形イベントを実施し、平成に来日した際にも手形を残したことで、昭和・平成の2つの時代をまたいで刻印を残したスターであるジャッキー。
そして今回、令和の時代にも新たな手形を刻むべく、特別に“カンフーの型”で挑戦することに!
その受け手としてお笑い芸人のジャッキーちゃんが、壇上にサプライズ登場。ジャッキーちゃんが支える粘土板に向けてジャッキーが大きく構え、力強くカンフーの型を決めました。ここで昭和・平成・令和と3時代にわたって手形を残した唯一無二の存在になり、ジャッキーは「また20年後にここへ観に来ましょうか!」とさらなる伝説への挑戦へ意欲をみせていました!
そして、抽選会で当たった観客に直筆サイン入りカードをファンに手渡しする企画が行われた後、最後にジャッキーは、「日本に来て映画館でみなさんに会えることが一番嬉しい。長年のサポートに心から感謝します。映画を作る力はみなさんが与えてくれるものです。世界中のファンにありがとうを伝えたいです!」と語り、「ぜひ映画館で映画を観てください! 映画産業を応援してください! “(日本語で)僕、頑張ります!”」と力強く呼びかけていました。笑顔で観客へ手を振りながら退場するジャッキーに、観客のみなさんは最後まで拍手を送り続け、熱狂のなかで今回の『ベスト・キッド:レジェンズ』の舞台挨拶は幕を閉じました。
全世界で大ヒットを記録した映画『ベスト・キッド』シリーズ。1985年に日本公開されたオリジナルの『ベスト・キッド』(1984)は、いじめられっこの高校生ダニエル(ラルフ・マッチオ)が空手の達人ミヤギ先生(ノリユキ・パット・モリタ)と出会い、独特な修行方法により心身共に成長し、ラストの空手大会で因縁の相手に勝利する感動作です。のちに続編も製作されるほどの人気シリーズとなりました。
さらに2010年にはジャッキー・チェンと、ウィル・スミスの息子のジェイデン・スミスによるリメイク版が製作され、ジャッキーは空手ではなくカンフーの達人という役どころで、ジェイデン演じる少年ドレの師匠として登場。そして今回、オリジナル版で主役の「カラテ・キッド」を演じたラルフ・マッチオがスクリーンに復活し、リメイク版でカンフーの師匠を演じたジャッキー・チェンと豪華初競演を果たします!
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