
映画業界に関わる著名人の方々に、様々な角度やテーマで映画にまつわるお話をまとめました。
デイヴ・ボイル監督
驚きましたが、SXSWでの観客賞の受賞は、とてもうれしかったです。SXSWは一般の方が投票できる賞なので、普通のお客さんに認めてもらえたことにとても感謝していますし、続くブリュッセル国際ファンタスティック映画祭やオーバールック映画祭の両方で最高賞を受賞したことも予想外の展開でした。海外の素晴らしい作品たちに肩を並べられたことをとても光栄に思っています。
これまでの同じような映画では、(心霊現象に)困っている家族が霊媒師を呼び、話の途中から登場するパターンのものがありますよね。今回は、その脇役である霊媒師をメインキャラクターにして、幽霊に慣れている人がメインにストーリーが展開していけば面白いかなと思ったんです。
それらを最初に考え、その次に幽霊が怖くない人にとっては、何が一番怖いのだろうと思った時に、きっと生きている人間なのだろうと。なので、物語を開発している時に、予想外の展開を考えていました。
あとこれまで霊媒師が出てくる映画は儀式が似ていると感じていたので、今まで観たことがない儀式をゼロから作り上げてみたかったんです。
この物語のアイデアは数年前に考えていたことですが、賀来さんと会社を作り、何を一発目に作るかと思っていた時に、このアイデアを賀来さんに話したらとても面白がってくれました。なので、それからいろいろな展開を話し合って考えました。
もちろん撮影上の苦労はありましたが、撮影は全体的にスムーズで、できるだけ現場で撮りきるスタイルで行くことにしました。CGチームにも本当に素晴らしい仕事をしていただいていますが、僕自身、できるだけ役者やカメラが実際に“そこにあるもの”を感じながら撮れる環境にしたかったんです。なので、大まかな仕掛けは実際に作って撮影しました。たとえば時計が逆回りしている、モノが勝手に動いているといったポルターガイスト的なものはできるだけ現場でやりたいと思っていて、賀来さんも応援してくれました。
ただ、実際にそう決めると、現場はとても大変なんです。スタッフはすごい人数になりましたし、ナイターのシーンではスモークをたくさん焚きました。今の時代ではCGでもそういう映像は作れますが、僕たちは照明もちゃんとやりましょうと。30人くらいでセットを押したり引っ張ったり、監督の僕はモニターで観ているのですが、スタッフのみなさんは大変な苦労だったと思います。なので、スタッフには感謝しかないです。
そうですね。なので、本当にスタッフには感謝しています。みんなの技術もとても高いし、心強いスタッフだったと思います。世界一です!
一緒に観ていたのですが、ラッシュ試写が終わった瞬間に「いけたね!」と言ってくださったので安心しました。僕も同じように思っていたので、うれしかったですね。ラッシュはまだ形になっていない場合が多いですが、この映画は先ほども言いましたが、CGやグリーンバックもなかったので、ほぼ完成した状態で観ることができたんです。その状態で賀来さんに観てもらえて喜んでいただけたので、みんなで安心しました。
日本をメインに国際的な作品を作っていきたいとふたりとも思っています。今回の『Never After Dark/ネバーアフターダーク』もそうですが、僕も含めて何人か外国からのメンバーが入っているので、日本のみなさんと一緒に作ることで、お互いにベネフィットがあるだろうと賀来さんも思っているんです。
たとえば今後アメリカで映画を作るとして、日本のスタッフを呼んだりキャストを呼んだり、そのような国際的なことができたらなと思っています。そして、オリジナル作品をメインに作りたいです。もちろん原作モノも面白いモノが作れると思いますが、最近オリジナル映画がだんだん少なくなってきてもったいないなとふたりとも思っています。映画から生まれたモノに、僕は個人的にわくわくするんです。僕たちが作ったNetflix『忍びの家 House of Ninjas』もオリジナルだったのでまた作りたい。大まかな目標で言えば、日本だけでなく世界で楽しめる映画を作っていきたいです。
そうですね。体験系映画とでも言うのでしょうか、先の読めないわくわく感ですね。お客さんに丁寧に説明するというのでなく、経験してもらうような作り方の映画は、子どもの頃から好きだったと思います。ただ、これからオリジナル作品であろうと原作モノであろうと、その同じようなわくわく感をお客さんに感じてもらいたいと思っています。
『Never After Dark/ネバーアフターダーク』は怖いですが、楽しく観られる映画です。デートや友だちと一緒に安心して、ジェットコースターみたいに楽しく観られる作品だと保証します(笑)。ぜひご覧ください!

BIOGRAPHY
1982年生まれ、アメリカ合衆国出身。世界的ヒットを記録したNetflixオリジナルシリーズ「忍びの家 House of Ninjas」のメインクリエイターであり、脚本と監督を担当。俳優・賀来賢人と映像製作会社「SIGNAL181」を立ち上げ、その記念すべき第1弾長編映画として、映画『Never After Dark/ネバーアフターダーク』が、6月5日(金)に日本公開となる。