THE VOICE|special interview:「映画にかける思い」映画業界に関わる著名人の方々に、さまざまな角度やテーマで映画にまつわるお話をしていただきます。/VOICE62 俳優 横浜流星・女優 清原果耶・俳優 飯島寛騎

「『愛唄』を聴くと、撮影時の記憶が蘇ってきます」(横浜)

「小学生の時の合唱部の課題曲が『愛唄』だったので、すごく縁を感じました」(清原)

―本作は、GReeeeNの「愛唄」に込められたメッセージをもとに、恋に出逢った若者たちの成長と友情や恋を描いた青春映画です。「愛唄」という楽曲にどのように触れ、どんな印象を持っていましたか。

愛唄 -約束のナクヒト-

横浜:

とにかくメッセージや歌詞がストレートで、心にスッと入って来る。劇中、凪(清原果耶)が書いてくれた歌詞に、龍也(飯島寛騎)が曲をつけて、僕が演じたトオルに歌ってくれるシーンがあるんですよ。今ではもう『愛唄』を聴くと、凪がトオルに贈ってくれた歌だと思ってしまいます。聴くとすぐ、撮影時の記憶が蘇ってきます

清原:

小学生の時に入っていた合唱クラブで『愛唄』を練習していたので、このお仕事をいただいて、すごくご縁を感じました。『愛唄』は真っ直ぐで意志の強い凪の、気持ちが込められた詩。今『愛唄』を聴くと、何だかピュアな気持ちになります

飯島:

僕は小3くらいの時、YouTubeにアクセスしたくて従兄弟に聞いたら、“『愛唄』を検索するとYouTubeが出てくる”と教えられ、検索したらその通りで(笑)。そこで初めて聴いて、いい歌だなぁ、と。そんな風に何気なく知った『愛唄』ですが、今では本当に印象深い一曲になりました

「大変だったけれど、色々なことを考えさせられた作品になりました」(飯島)

―役へのアプローチは、どのようにされましたか。

愛唄 -約束のナクヒト-

横浜:

僕が演じたトオルは、信じられないほどピュアで綺麗な心を持つ青年。物語の中では最も感情移入ができる役だと思うので、観て下さる方もトオルの心情に寄り添えるように、自然体でいることを心掛けました。相手の発する言葉をしっかり受け止め、しっかり返すことを意識しました

清原:

凪として生き切るために、私生活でも言葉を大切にし、一瞬一瞬を無駄にせず充実させて生きることを意識しました。凪が詩を書くように、私は思ったことをノートに書きながら、凪と自分の距離を詰めていくということもしました

飯島:

音楽の経験がない僕は、ギターを抱えて寝ろと言われるくらいで、本当に毎日ずっとギターに触れていました。大変な面もありましたが、色々なことを考えさせられた作品になりました

―映画のように“もし、あと3か月の命”と言われたら、何をすると思いますか?

飯島:

これまで支えてもらった人たちに、感謝の気持ちを伝えます。その後、何をするか……。トオルと同じように、恐怖を感じると思います。でも龍也を演じた今は、その時の自分に何ができるかを考え……バンジージャンプみたいな小さなことから大きなことまで、悔いなく生きて死にたい、と思います

清原:

もちろん感謝を伝えに行きますが、良くも悪くも3カ月で終わってしまう人生は私の人生なので、自分のしたいことをします。世界旅行、美味しいものをいっぱい食べる、などたくさん…。今までお世話になった方々に、全力で何か恩を返せるようなこともしたい。だからこそ案外、普通に過ごすかもしれませんね

横浜:

自分も感謝の気持ちを伝えるのはもちろんですが、人間的に僕はそこまで強くないので、トオルと同じように人生を投げ捨てようとする気もします。“もう何やっても同じだ”、と。でも今は、本作を経験したからこそ、一瞬一瞬を大切に生きるということを胸に、きっと残りの日を大切に生きていけるのではないか、と思いますね

Profile

横浜流星 >>野宮透(トオル)役 1996年生まれ、神奈川県出身。「烈車戦隊トッキュウジャー」(14)で注目される。「キセキーあの日のソビトー」(17)ではGReeeeNのメンバーを演じ、「グリーンボーイズ」の1人としてCDデビュー。2018年は 「虹色デイズ」をはじめ4本に出演。来年は「L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。」(3月21日公開)や主演作「チア男子!!」(初夏公開)公開が控える。さらに来年1月期「初めて恋をする日に読む話」でメイン出演が決定している。  清原果耶 >>伊藤凪役 2002年生まれ、大阪府出身。「アミューズオーディションフェス2014」グランプリを受賞し、連続テレビ小説「あさが来た」(15~16)で女優デビュー。おもな映画出演作に「3月のライオン前編/後編」(17)、「ユリゴコロ」(17)、「ちはやふるー結びー」(18)など。山田孝之がプロデュースを手がけた映画「デイアンドナイト」(19年1月26日公開)が公開待機中。 飯島寛騎 >>坂本龍也役 1996年生まれ、北海道出身。2015年、「第28回ジュノンスーパーボーイコンテスト」グランプリを受賞し、翌年「仮面ライダーエグゼイド」で主演を務める。男劇団 青山表参道Xの一員。公開待機作に「PRINCE OF LEGEND」(19年3月21日公開予定)、HTB開局50周年ドラマ「チャンネルはそのまま!」(19年3月HTB、Netflixにて放送予定)など。
撮影=野崎航正 取材・文=折田千鶴子

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