THE VOICE|special interview:「映画にかける思い」映画業界に関わる著名人の方々に、さまざまな角度やテーマで映画にまつわるお話をしていただきます。/VOICE64 お笑い芸人 小島よしお

なんでも使い捨てのような現代。 物の気持ちを実際に言葉で伝えてくれるって、すごくいい。

映画 コラショの海底わくわく大冒険! (C)Benesse Corporation2019

―今回、ゲスト声優として参加された「映画コラショの海底わくわく大冒険!」(2/1公開)のキャラクター、“コラショ”のことは知っていましたか?

正直、そこまで、詳しくはないのですが、ランドセルの妖精なんですよね。物がしゃべるという設定は面白いと思います。なんでも使い捨てのような現代ですから、物の気持ちを実際に言葉で伝えてくれるって、すごくいいなって思いました。

―今回は、コラショパワーで言葉を話すことができるようになる“ノート”の役ですが、普段の声とはトーン違いますか。

ちょっと低めですね。「けしからん!」みたいな感じで、キッズたちを叱り飛ばすような役なので、いつもとは違う気がします。

―小島さんはどんな小学生でしたか。

すごく目立ちたがり屋で落ち着きのない、騒がしい小学生でした。まさにノートに叱られるタイプ(笑)。字も汚いし、すぐいたずら書きしちゃう。友だちのノートに「うんこ」とか書いたり。 友だちが見ていない隙に書き込んで、ノートを開いたときにびっくりする様子を見て喜んでいるような子どもでした。

字ってすごく大切。乱暴な字を書いていると、僕みたいに落ち着きのない子どもになってしまうよ!(笑)

映画 コラショの海底わくわく大冒険!

―この作品を通じて、子どもたちに伝えたかったことなどはありますか。

字ってすごく大切だと思うんです。以前、本で読んだのですが、子どもが書いた字にその子の性格やその時のストレスが表れることもあるそうなんです。字は心を表すものなんでしょうね。それならば、逆に文字から心を整えていってほしいって思います。乱暴な字を書いていると、僕みたいに落ち着きのない子どもになってしまうので(笑)、そこは丁寧に。文字も自分の分身のようなものだと思って、どういう大人になっていきたいのか意識しながら、元気な人になりたいなら筆圧を強く、大きな男になりたいなら大胆に。文字から自分の理想をかなえられるよう、心がけてもいいんじゃないかなと思いました。

―小島さんが小学生のときに大切にしてた物はありますか

少年野球をしていたので、思い入れがあるのはやっぱり自分のグローブやスパイクですね。ただし、性格が雑だったので、手入れはちゃんとしていませんでした。あの時、大事にしてやれなかったことを、いまとなっては謝りたいです。グローブは「磨けよ。また土が付いてるぞ。大事にしてたのは買ったときだけじゃないか」って嘆いてたんじゃないかな。買ってもらった当初は大切にしていても、すぐ興味がどこか別の方向にいってしまって、放ったらかしにしちゃうような子どもでしたから。

小島よしお

―これまでもさまざまな作品でアフレコをされていますが、できあがった作品はどのように楽しんでいますか。

劇場に観に行ったこともありますよ。アフレコで参加させてもらっても、作品全体を見るのはその時が初めてだったりもするので、すごくドキドキしました。自分が作品にうまく溶け込んでいるのか、お客さんがどういう反応をするのか、やっぱり自分の場面は気になります。その時は奥さんと一緒だったんですが、終わった後に奥さんから「よかったよ」って褒められました。

―奥さんは褒めて伸ばすタイプ? ダメ出しはしない方ですか。

仕事に関してはそんなに厳しくないです。あまり何も言いません。褒めて伸ばしてくれているのかもしれないですね。でも、台所のお掃除の仕方などは怒られますけどね。使ったスポンジをシンクに置きっぱなしにして、よく怒られちゃいます(笑)。

Profile

小島よしお お笑い芸人 1980年生まれ、沖縄県出身。芸人として活躍する一方、キッズコーディネーショントレーナーやジュニア野菜ソムリエ、パーソナルフィットネストレーナーなどの資格を生かした仕事も。 声優として参加した作品には「映画クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者」(08)、「映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生」(16)、「レゴバットマン ザ・ムービー」(17)などがある。
撮影=河内彩 取材・文=髙山亜紀

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