THE VOICE|special interview:「映画にかける思い」映画業界に関わる著名人の方々に、さまざまな角度やテーマで映画にまつわるお話をしていただきます。/VOICE65 アーティスト ISSA

自分と似ている、ちょっと生意気なところを投影しました

映画 きかんしゃトーマス Go!Go!地球まるごとアドベンチャー (C)2019 Gullane(Thomas)Limited.

―「映画 きかんしゃトーマス Go!Go!地球まるごとアドベンチャー」(4月5日公開)の公開アフレコでも、司会の方に「完璧です」と言われていましたね。エースの声のトーンなどはすぐに決まったんですか。

最初、予告篇用に一言だけ、「俺の名はエース。自由気ままさ!」というフレーズを撮ったんです。エースの役柄に自分と似ている、ちょっと生意気なところを投影してみようと、現場で実際にやってみたらマッチして、すぐにOKをいただいたので、「なるほど。こういう感じのトーンでいいんだ」と、そこでつかめました。

―劇場用アニメは初出演だそうですね。

これまでにミュージカル等でやらせていただいたキャラクターは結構、変わっている役が多くて、キャラとしてしゃべったり歌ったりすることはある程度、経験は積んでいます。今回は歌もあるので、ミュージカルに近い要素を感じながらやらせていただきました。自分と遠い役の方がやりやすかったりすることもあります。振り切ってできるから、違う自分になれる。日常ではなかなか経験できないことなので、ありがたいと思います。

映画 きかんしゃトーマス Go!Go!地球まるごとアドベンチャー

―「きかんしゃトーマス」は原作誕生から74年目を迎えたそうですが、それを聞いてどう思いましたか。

あまり考えちゃうと、申し訳ないし、恐れ多いという気持ちが芽生えて気持ちが追いつかなくなるので…、エースとして自分がどれくらい貢献できるだろうということを考えました。もちろん、歴史ある作品だということもわかっていますし、世界中のみんなに愛されている作品だということも知っています。でも、そこは自由気ままなエースとしてあえて楽しもうと考えて、やらせていただきました。

―セリフも多いですし、難しいフレーズもさらっとこなしていましたが、自主練などはされたのですか。

そこまではやってないですね。トーマスとエースは初めて出会うので、フレッシュ感が必要だと思ったんです。練習こそしませんでしたが、映像を何度か見てイメージを膨らませ、ストーリーを把握してから、アフレコに臨ませていただきました。

長く続いているトーマスのように、自分は、歌って踊ることをやり続けたいです

ISSA

―トーマスにとって、外の世界に誘ってくれるエースは大きな存在です。ISSAさんにとって、エースのような存在はいますか。

自分にとっては母ですね。中学校からダンスを始めて、高校もバイトしながらダンスをしていたんですが、その先が全く見えなかった。そんな時に母が「それなら、好きなことが続けられる環境に戻ってみたら?」と言ってくれたんです。それまで距離を置いていた養成所に再び戻ったことで、すべてが始まった。僕はすごく人見知りで、なかなか自分から新しい環境に向かうことができないんですけど、勇気を振り絞って行って、それがいまでも続いている。後押ししてくれた母にはすごく感謝しています。

―ISSAさんにとって、トーマスのようにずっと続けたいことはありますか。

足のケガもありますし、どうなるかはわからないんですけど、歌って踊ることは、できるその日までやり続けたい。踊れなくなっても歌がある。でも、DA PUMPは歌って踊ってなんぼのチームなので、そこは落胆的より好転的に考えて、何があったとしても楽しみたい。いつまでできるのかも楽しみです。

Profile

ISSA アーティスト 1978年生まれ、沖縄県出身。96年にDA PUMPを結成し、翌年にシングル「Feelin'Good ~It's PARADISE~」でデビュー。俳優として映画やドラマでも活躍している。新曲「桜」が3/6(水)リリース。
撮影=野崎航正 取材・文=髙山亜紀

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